成長期の子ども達にみられる疾患

骨系統疾患とは?

骨系統疾患という言葉を聞いたことがあるでしょうか。先天的な原因により全身の骨や軟骨に変化を示す病気の総称で、約300種類以上の病気があります。生まれた時から症状が出ているとは限らず、大人になってから症状が現れる方もいます。病気によってその症状はさまざまですが、身長が低い・関節や骨の変形、骨が折れやすいといった症状により発見されます。この原因は、軟骨や骨の成長に関係する遺伝子とされています。遺伝性は病気により異なり、もちろん遺伝しない病気もあります。 骨系統疾患は、病気そのものを治すための治療法はありませんが、対症療法で症状を和らげる治療が実用化されています。骨や関節以外の症状もあるので、合併症に対しても適切に対処することが大事です。

手足の短さが目立つという特徴がある、軟骨無形成症は、軟骨の成長に関係するFGFR3の遺伝子の変化が関係しています。低身長や、肘が伸ばしにくい、手の指が短い、膝が不安定でO脚、背骨が曲がっている、腰の上が曲がっているなどの症状があります。大人になると腰の神経が圧迫され、足がしびれるなどの症状がでることがあります。

軟骨無形成症と異なり、座高が低いという特徴がある先天性脊椎骨端異形成症。軟骨の成分である2型コラーゲンを作る遺伝子の変化が関係しています。低身長や、O脚やX脚、側弯などの症状があります。この病気は、近視の合併症の割合が高いとされ網膜剥離を引き起こすことがあり注意が必要です。